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FCNT、AI搭載「arrows Alpha」と6年ぶり「らくらくホン」を今夏発売

FCNTは6月17日、自社開発のAI「arrows AI」を搭載したSIMフリースマートフォン「arrows Alpha」と「らくらくホン F-41F」を発表した。いずれも2025年夏に発売予定で、「arrows Alpha」はNTTドコモから「arrows Alpha F-51F」として提供されるほか、SIMフリーモデルも展開される。SIMフリーモデルの市場想定価格は8万円台で、8月下旬以降に発売予定。「らくらくホン F-41F」もNTTドコモから8月中旬以降に発売され、6月17日より予約受付を開始している。

「arrows Alpha」は、MediaTek製「Dimensity 8350 Extreme」チップセットを搭載し、Googleの生成AI「Gemini」と独自の「arrows AI」、「Perplexity」からAIを選択できる(デフォルトではGemini)。arrows AIでは、撮影のサポートや処理、曖昧な音声操作にも対応し、「ロック画面の通知をオフにしたい」や「文字のサイズを変更したい」などと話すことで、推奨される設定画面まで自動で遷移する。その他にもX(DM)やLINE、Instagram(DM)、Messengerといったアプリから届いたチャット内容を要約する機能も備える(今年秋以降にアップデート予定)。カラーはブラックとホワイトの2色。

ディスプレイサイズは6.4型OLEDで、本体はMIL規格23項目準拠の耐衝撃性とIP69防水性能を備える。メモリは12GB、ストレージは512GB。OSはAndroid 15。5,000mAhのバッテリーは独自の制御技術で5年間の長寿命を実現し、90Wの急速充電では35分でフル充電が可能。また、自律神経を計測できるセンサーを背面に備える。アウトカメラは5,030万画素(広角)と4,990万画素(超広角)のデュアル構成、インカメラは4,990万画素(広角)を搭載。

ハンドソープで丸洗いできる
氷漬けにしても動作する
レンズの下に自律神経の計測センサーを搭載

6年ぶりの「らくらくホン」投入

一方の「らくらくホン F-41F」は、2019年モデル以来6年ぶりの新機種。2026年3月31日のNTTドコモにおける3Gサービス終了を見据えて投入される。

「見やすさ」「聞きやすさ」「使いやすさ」「安心」の変わらない価値を新型らくらくホンでも継承。ボタンの印字は視認しやすい5mmとし、フォントサイズも工夫が施されている。ユニバーサルデザインの「UD 新丸ゴ」フォントや年齢に応じた画像の色補正機能を備える。カラーはブラックとホワイトの2色。

スピーカーとマイクは高齢者の聴力に配慮し、自動音質調整機能を搭載。迷惑電話・メール対策やワンタッチブザー、分からないことを相談できる無料電話サポート、FMラジオも利用可能。本体はMIL規格14項目準拠の耐衝撃性と防水性能を備える。

FCNTでは、「やさしいテクノロジーで誰一人取り残さない」をミッションに掲げ、急速に進むAIの普及やデジタル格差の拡大に着目。価格高騰が続くスマートフォン市場において、消費者の負担が増す中でも「10万円以下で手が届くハイエンド」の提供を目指す姿勢を強調した(FCNT 総合マーケティング戦略本部 外谷 一磨氏)。らくらくホンについても根強い需要があることから、「今後も提供を継続する」としている。

左から総合マーケティング戦略本部 外谷 一磨氏、代表取締役社長 桑山 泰明氏、マーケティング戦略本部 正能 由紀氏