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最上位Olive「Olive Infinite」26年春開始 SMBCとSBIが共同新サービス
2025年6月16日 11:52
三井住友フィナンシャルグループとSBIグループが連携強化し、Oliveの新たな資産運用サービスの両グループ共同で立ち上げを行なう。Oliveの「最上位ランク」を新設し、「Olive Infinite」として両グループのリソースを集約した新たな資産運用サービスを展開予定で、そのための新会社を25年7月を目処に設立する。Olive Infiniteは26年春に開始予定。
三井住友銀行とSMBC日興証券、三井住友カード、SBIホールディングス、SBI証券が、個人向け資産運用サービスに関する業務提携契約を締結。2025年度内を目途とした事業開始に向け、新共同サービスの企画・提供を行なう準備会社を設立する。出資比率は、三井住友フィナンシャルグループ 10%、SMBC日興証券 30%、三井住友銀行 20%、SBIHD 10%、SBI証券 30%。
SMBCグループとSBIグループは、2020年4月に戦略的資本業務提し、21年には、三井住友カードのクレジットカードを使ってSBI証券から投資信託を購入できる「三井住友カード つみたて投資」を提供している。現在月間積立額が850億円を超え、年間で1兆円に達する水準に拡大している。
加えてSMBCグループが23年3月に提供を開始した個人向け総合金融サービス「Olive」は、口座と決済サービスに加え、SBI証券がOliveにおけるネット証券機能を担い、570万人以上が利用。デジタルサービスの強化を進めている。
一方、これまで対面取引をメインとしてきた顧客もデジタルでの取引を併用するケースが増えており、悩みや困り事がある際には金融機関に相談したいという人も増加している。そのため新たなニーズに対応できる、デジタルをベースとしながらもコンサルティングを組み合わせたサービスを強化していく。
具体的には、Oliveの資産運用サービスをアップグレードしていくことで、SMBCグループとSBIグループで合意。
新共同サービスでは、Oliveの「最上位ランク」を新設。決済サービスと資産運用サービスをアップグレードした「Olive Infinite」として提供していく。Olive Infiniteの決済サービスは、Visaの最高ランク「Visa Infinite」を日本で初採用する。
また、新たな資産運用サービスとして、SBI証券のネット証券機能に、新会社に属するSMBC日興証券、三井住友銀行のアドバイザーによる有人コンサルティング機能を加えた、「フレキシブルコンサルティング」を提供する。
Olive Infiniteは、国内初の「Visa Infinite」採用となり、最大11万円相当の継続特典を提供。SBI証券のカード積立で最大6%ポイント還元を行なうほか、メタルカード、コンシェルジュデスク、プライオリティパス、ラウンジ等などのプレミアムサービスを用意する。
ターゲットとするのは「デジタル富裕層」。スマホを使いこなし、デジタルに明るい人に対し、特典などの経済性だけでなく、体験価値や、レベルの高い有人コンサルティングサービスを提供し、ウェルスマネジメントビジネスの拡大を図る。
また、アートや食の会員限定イベントやサッカーやスポーツの世界大会への招待、24時間365日のAIチャット対応のほか、有人コンサルティングなど「フレキシブルコンサルティング」も行なう。Olive LOUNGEなどでの対面相談も受け付ける。
さらに、マネーフォワードと連携した他行・他社も含めた資産の見える化、AIチャットや有人チャットによるコンサルティング、SBI証券の取引をOliveアプリ上で完結、SBI証券のカード積立、ポイント還元といった特典を用意する。25年7月を目処に共同サービスのための新会社を設立し、Olive Infiniteは26年春に開始予定。
この取り組みにより、5年後の目標として資産運用残高10兆円(新会社におけるSBI証券仲介口座)、預金残高10兆円(三井住友銀行の対象サービス利用者)を掲げる。
SBIグループでは、有人コンサルティングサービスと、SBI証券の金融商品サービス連携などを強化。またOliveにおいて、健康相談や税務・事業承継、生命保険などのサービス展開も想定している。