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キャッシュレス時代の“お守り” コインホルダーで小銭を整える

筆者はキャッシュレス決済がすっかり定着しており、日常生活のほとんどはスマホやカードだけで完結するようになりました。しかし、それでも「現金しか使えない場面」は意外と多いものです。

現金しか使えない場面がある以上、必要最低限の小銭は持ち歩くようにしていますが、小銭で財布がかさばることを避けたいと考えています。そんなニーズに応えてくれたのが、ST MEISTERのコインホルダー「STREAM」でした。Amazonでの価格は記事執筆時点で929円。

筆者の場合、近所のスーパーがそのひとつです。普段の買い物ではあまり利用しませんが、夕食前に食材が少し足りないときなどに、必要なものだけを買い足しに行くことがありますが、現金での支払いにしか対応していません。ほかにも、個人経営のラーメン屋や少し古いタイプの自販機、コインパーキングなど、ふとしたときに現金が必要になる場面は意外と多く残っています。

現金しか使えない自販機でも、必要な硬貨をすぐに取り出せる。

財布にも収まりやすいコンパクトな設計

樹脂製のシンプルなデザインの本体は、高級感はありませんがチープさを感じることもなく、実用性を重視した作りだと感じます。本体サイズは9.2×4.2×0.9cm(縦×横×高さ)。幅がクレジットカードより少し狭く、長さはやや長め。厚ささえ許せば小さめの財布にも問題なく収まります。

カードと並べたサイズ比較。幅はやや狭く、長さは少し長め。

重量は本体のみで約13g。これに小銭をフルで収納すると、総重量はおよそ106gほどになります。筆者は普段、カードと数枚のお札しか持ち歩いていないため、最初は「少し重いかも」と感じましたが、すぐに慣れましたし、それでも気になるようなら入れる小銭の枚数を調整すれば良いだけです。

また、本体上部にストラップホールがあり、キーホルダー感覚でバッグや鍵に取り付けることもできます。筆者は財布に入れて持ち歩いていますが、単体で持ち歩きたい場合や落下防止としても役立つ仕様です。

コンパクトなサイズ感でバッグにも収まりやすい。

支払いがスムーズになる収納力

このコインホルダーには、500円玉から1円玉をそれぞれ複数枚ずつ収納でき、最大で500円玉3枚、その他の硬貨は各4枚までの合計2,164円分の小銭を持ち歩くことが可能です。本体に印字されている「2164」という数字は、このコインホルダーに収納できる小銭の金額というわけです。

本体正面には収納枚数と合計金額「2164」が印字。

小銭の種類ごとに収納する場所が決まっているため、どこにどの硬貨があるのかが一目瞭然で、直感的に扱えるのもポイントです。会計時に必要な金額をすばやく確認でき、取り出す際にも迷うことがありません。

各硬貨を種類ごとにセットした状態。直感的に扱いやすいレイアウト。
カードサイズのミニマルな財布と組み合わせても使いやすい

この「必要最小限かつ実用的な金額」がとても絶妙で、ほとんどの買い物でお釣りが発生しないように設計されています。実際、筆者はこのホルダーの中身が少しでも減ったら、自宅で保管している小銭から補充し、500円玉以外は常に最大枚数が揃うようにしています。こうしておけば、必要な金額をぴったり支払えることがほとんどで、お釣りが発生することは基本的にありません。

種類ごとに整理できるのが便利。

小銭に取り出しやすさも良好です。各硬貨は専用のスロットに差し込むだけでしっかりホールドされ、取り出すときは1枚ずつでも複数枚でもスムーズに取り出せます。特に好印象だったのが、スロット内にある滑り止めゴムです。これのおかげで、小銭が1枚しか入っていないときでも、勝手に落ちる心配がありません。会計時に必要な金額だけをすばやく取り出せる快適さは、一度使うと手放せなくなる便利さです。

1枚ずつでも複数枚でもスムーズに取り出せる。
滑り止めのおかげで1枚の硬貨でも落下することはない

なお、用途を絞ってさらに実用性を高めたい人向けに、5円玉や1円玉を省き、500円玉4枚、100円玉10枚、50円玉5枚、10円玉10枚の合計3,350円まで収納できる大容量モデルもラインナップされています。ラーメン屋やコインパーキングなど、小銭の種類を最小限にして現金決済をスムーズにしたい場面に適した仕様です。

キャッシュレス派こそ使いたい“お守り”アイテム

実際に使ってみて、筆者が特に便利と感じたことは、会計時のスムーズさです。現金しか使えない場面でも、財布の中を探ることなく、必要な小銭だけをサッと取り出せる利便性にあります。そのおかげで、レジ前でまごつくことがなくなりました。

また、常に小銭を補充しておけば、「今この場でいくら現金があるのか」がひと目で分かるのも便利です。筆者のようにキャッシュレス派で、現金をメインに持ち歩かない人ほど、この“お守り”のような存在感はありがたいと感じるのではないでしょうか。

もちろん、気になる点がまったくないわけではありません。フルに小銭を入れたときの重さや、カードより少し長いサイズ感は、人によっては好みが分かれるかもしれません。カードジャストサイズのミニマルな財布を使っている場合は、事前にサイズ確認をしたほうが良いでしょう。

必要最低限の現金をスマートに持ち歩ける便利さと、価格が1,000円程度という手頃さを考えれば、キャッシュレス派の“お守り”としてひとつ持っておいて損はないアイテムだと感じています。

小出 悠太郎

1990年生まれ、青森出身のWebエンジニア。高専卒業後、放射線業務従事者、Webライター、編集者の職を経て現在に至る。2012年から運営しているブログでは、自作PCやカメラ、スマホといったガジェットのレビューを発信中。エンジニア、ブロガー以外にも、ライター、カメラマンなど、活動は多岐にわたる。