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Google I/Oで地味に注目したい「Gemini in Chrome」【Watch+】
2025年5月24日 09:30
グーグルの開発者会議「Google I/O 2025」では、様々なサービスが発表されました。検索にAIを導入したAIモードや、Geminiの強化、個人向けのAIエージェント、Google Meetの同時翻訳、Android XRなど様々な発表がありましたが、個人的に印象に残ったのは「Gemini in Chrome」です。
Gemini in Chromeは、WebブラウザのGoogle Chromeにおいて閲覧中のページを要約し、コンテンツの内容について質問したり、対話を通じて理解を深めたりできるという機能です。似たような機能は、Chrome拡張などにもありますが、やはりブラウザに統合されると、ユーザーの行動は大きく変わってきそうです。
なぜ印象に残ったのかというと、インプレスのWatchシリーズでは、24年2月から25年2月までGeminiによる「AI要約」機能を提供していました。終了時の告知でも少し触れましたが、それなりに使われているものの、「次の展開」に繋げられず、サービス終了することとしました。
今回のGemini in Chromeでは、ブラウザのツールバー上のGeminiアイコンからGeminiを呼び出して、質問を入力することで、Geminiがコンテンツを確認して回答をするというもののようです。例えば、レシピページを開いて「グルテンフリーのレシピを教えて」と尋ねると、ページから抽出した回答を表示。記事の文章を表でわかりやすく表示したり、複数のページをまたいだ質問をGeminiに聞いたり、Gemini Liveで音声で尋ねるということもできるようです。
まだ使っていないのでこれが本当に便利なのかはわかりませんが、特に複数のページをまたいだり、Gemini Liveで音声で聞くといった機能はG、oogleだからこそできることと言えそうです。
Watchシリーズでの展開は、「要約」以上の価値を出せなかったのですが、Gemini in Chromeは、よりインタラクティブで"使えそう“という印象です。一方、使われる側のWebメディアの対価はどうなるのだろうか? といった点も少々気になりました。ともあれ、自社ではイマイチうまく展開できなかったサービスを、Googleがどのように広げていくのかはとても注目しています。
現状、米国のGemini AI Pro/Ultraユーザーからの先行提供になっていますが、早く日本でも試してみたいと思っています。