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「ドコモ絵文字」新機種に搭載されず 26年の歴史に幕

ドコモ絵文字

NTTドコモは、「ドコモ絵文字」の提供を、2025年6月下旬以降に発売する機種から終了する。それまでに発売された機種では、継続してドコモ絵文字を利用できる。

ドコモのAndroidスマートフォン、ドコモケータイについては、6月下旬以降に発売する機種から、ドコモ絵文字が提供されなくなる。代わりに、Googleが提供する絵文字(Noto Color Emoji)を利用するよう案内されている。

Samsung Galaxy製品では、7月以降に発売する機種から、ドコモ絵文字が利用できない。代わりに、サムスン電子が提供する絵文字を利用するよう案内されている。

なおSamsung Galaxy製品では、7月以前に発売した一部の機種においても、10月以降に提供されるソフトウェアアップデートにより、ドコモ絵文字が利用できなくなる。対象製品と時期は、別途ドコモのWebサイトで案内される。

絵文字は、ドコモが1999年に開始した携帯電話向けインターネットサービス「iモード」とともに実装された技術。ドコモに在籍した栗田穣崇氏(現ドワンゴ 取締役)が開発に携わった。海外でも「emoji」として広まったほか、2010年にはUnicodeに組み込まれ、グローバルなプラットフォームでも利用が広がった。2016年には初期の絵文字セットがMoMA(ニューヨーク近代美術館)に収蔵されている。現在の「ドコモ絵文字」は、こうした初期のシンプルなデザインを引き継いだものになっている。

テキスト1文字分で喜怒哀楽などの感情を伝える絵文字は、送受信できる文字数に制限があった時代に生み出されたものだが、それまでの無機質だったテキストコミュニケーションを革新し、現在のSNSでも日常的に使われるなど、一般的なものになっている。